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Cantorの定理

濃ゆい集合のべき集合はもっと濃ゆい!

当サイトでは述語論理の記述を多用します。
一般の書籍・論文ではあまり見られない記号を使用する場合もありますので、 本サイトで使用する数学記号 を参照しながらご覧ください。

Cantorの定理

定理1. Cantorの定理

任意の集合 \(S\) について

\[|S|\lt |2^S|\]

証明

定理1の証明

背理法によって示す.

ある集合 \(S\) について全射 \(f:S\rightarrow 2^S\) が存在すると仮定する.

\[Y\triangleq\{x\in S\ |\ x\notin f(x)\}\in 2^S\]

とすると, 全射 \(f\) の定義より

\[\exists x\in S\quad(Y=f(x))\] \[\exists x\in S\quad\forall a\in S\quad(a\in Y\leftrightarrow a\in f(x))\]

これは \(Y\) の定義に矛盾し, 定理は示された.